ツールド・フランスは美しい自転車競技
ツールド・フランスを観たことがあるだろうか?
美しい風景の中を自転車が列を成して美しく走る。しかし、美しいのは、その風景だけじゃないのです。1人のエースのために、周りがサポートする。その姿と駆け引きが美しいのです。こんな美しいスポーツ競技が他にあるでしょうか?
1チーム9人で編成し、ロードを駆け抜けて行きます。そこには、絶対的なエースが存在し、そのエースをアシストしながら走ります。
9人の自転車の列は乱れることなく走り抜けますが、自転車の特徴である風の抵抗を防ぐため、アシスト選手はエースの風よけやペースメーカーとなり走ります。
先頭の交代シーンも本当に美しい。先頭はスピードが落ちないように、スムーズに交代しながら走り抜けます。
競技は3週間続き、3000㎞以上走ったゴールはシャンゼリゼです。
しかし、過酷である ツールド・フランス
3週間3000㎞以上走り続け、山岳コースではピレーネ山脈やアルプス山脈を上る。時にはアクシデントもあります。
平坦コースはスプリンターと呼ばれる筋肉モリモリの選手が最後ゴールまじかから最高スピードで一位をかけて、走りぬけます。これはこれで迫力があり面白いところではあるが総合優勝となると、決してスプリンターから生まれないのがツールドフランスで、平坦コースではタイム差がほとんど生まれてきません。
山岳コースこそ醍醐味
山岳コースこそツールの醍醐味です。普通の人なら押して上がるような坂を何キロにもわたり登り続けなければなりません。チームにはエースに選ばれた人(ゼッケン下一桁が1の人)をいいタイムで走らせる為サポートするメンバーがたくさんいて、エースの前を走り引っ張ってやって、力尽きたところで脱落していきます。だからエースはもちろんことサポートメンバーが強くないと勝てません。個人タイムトライアルでエース個人の力も試されます。
砂利道に雨の石畳走行
舗装された道路を走るならいいが、砂利道など走っているとパンクがあります。サポートカーが走っていて素早くタイヤ交換が行われますが、サポートカーがそばにいない時には大きなタイムロスが生じます。
雨の日の石畳では、落車が相次ぎます。一台が転ぶと集団で走っているので、巻き込まれて丁度高速道路の追突事故のようなことが起こります。足がすりむけ血を流しながらも前を追いかけるシーンをみることになります。また、腕の骨折や足を痛めリタイアを余儀なくされる場合もあります。
1日200km 運と戦略で栄光を掴む
毎日200km近くの距離を走り、厳しい天候の中すごいスピードで走り、スプリントに山登りというオールラウンダーの能力が必要となり、アクシデントにめぐりあわない運とチーム戦略にたけたチームのエースが最後に栄冠をつかみます。
私は山登りでサポーター全員が力尽きエースひとりで頑張っているが、ついに力尽き先頭グループから脱落していく場面が何かもの悲しくすきです。
普通は集団走行をしていますが、その中からステージ優勝を狙ってアタックをかける選手が出てきます。集団は追うか行かせるを選択して行かせた場合5分近くもタイム差が出る場合もありますが、集団が追い出すと瞬く間に追いつきます。それまでの選手の頑張りが無残に失敗に終わります。
自転車の場合、アタックなどすると「足を使った」などといいます。落車などでタイムロスをすると追い上げるため足を使わなければなりません。強い選手は足を使ってもまだ足に力が残ってますが、弱い選手になると終盤の山登りなど歩いているようなスピードまで落ちてします。
ステージ賞と総合優勝
ツールド・フランスは各ステージ毎に賞が設定されています。賞をもらうと、翌ステージからは、特別なジャージまたはゼッケンを着用します。

総合優勝
各ステージで最も多くのポイントを獲得した選手が総合優勝となり、黄色いジャージ「マイヨ・ジョーヌ」を着ることができます。
ポイント賞
各ステージゴール、スプリント地点の通過順位に応じてポイントが加算され、スプリントポイント1位の選手が緑色のジャージ「マイヨ・ヴェール」を着ることができます。
山岳賞
山岳ポイント地点通過順位に応じてポイントが加算され、山岳ポイント1位の選手が白地に赤い水玉のジャージ「マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ」を着ることができます。
新人賞
開催年に25歳以下の選手の中で総合成績が1位の選手に与えられるジャージが、白いジャージ「マイヨ・ブラン」です。
チーム総合時間賞
各ステージで、チームの先頭3人の所要時間の合計が最も少ないチームに与えられるのゼッケンが「ドサール・ジョーヌ」です。
2016年ツールド・フランス
- 7月2日(土)~7月24日
- 世界遺産モン・サン・ミシェルで開幕
- 全21ステージで、変単ステージが9、中級山岳ステージが1.上級山岳ステージが9、個人タイムトライアルが2である

今大会の各部門の注目選手
クリス・フルーム -イギリス
2013年、2015年に総合優勝選手であり、マイヨ・ジャーヌ有力候補。ゲラント・トーマスら、アシスト選手らも強力です。
アルベルト・コンタドール-スペイン
過去、ツールド・フランス2回総合優勝、そのた3大ツール5回優勝しています。2015年の「ジロ・デ・イタリア」では優勝を果たし、
今年も期待できる選手です。
ファビオ・アル-イタリア
2015年ツールド・フランスで総合2位、「ブエルタ・ア・エスパーニャ」で優勝を達成し、マイヨ・ジャーヌ有力候補の1人です。2014年総合優勝したヴィンチェンツォ・ニバリがアシスト選手としてサポートする可能性もあるとのこと。
ナイロ・キンタナ-コロンビア
4強の1人。山岳に強い。2015年ツールド・フランスでは総合2位、終盤総合優勝したクリス・フルームを脅かす存在であり、新人賞を獲得しています。
過去の優勝者
2009 | アルベルト・コンタドール | スペイン |
2010 | アンディ・シュレク | ルクセンブルク |
2011 | カデル・エヴァンス | オーストラリア |
2012 | ブラッドレー・ウィギンズ | イギリス |
2013 | クリス・フルーム | イギリス |
2014 | ヴィンチェンチォ・ニーバリ | イタリア |
2015 | クリス・フルーム | イギリス |
ツールド・フランスの放送予定
7月 放送日 | 時間 | ツールド・フランス ステージ | チャンネル |
---|---|---|---|
2日(土) | 後7:00〜深1:30生 | 第1ステー | J SPORTS 4 |
3日(日) | 後8:55〜深1:30生 | 第2ステージ | J SPORTS 4 |
4日(月) | 後8:55〜深1:30生 | 第3ステー | J SPORTS 4 |
5日(火) | 後8:55〜深1:30生 | 第4ステージ | J SPORTS 4 |
6日(水) | 後8:55〜深1:30生 | 第5ステージ | J SPORTS 4 |
7日(木) | 後8:55〜深1:30生 | 第6ステージ | J SPORTS 4 |
8日(金) | 後8:55〜深1:30生 | 第7ステージ | J SPORTS 4 |
9日(土) | 後8:55〜深1:30生 | 第8ステージ | J SPORTS 4 |
10日(日) | 後6:35〜深2:00生 | 第9ステージ | J SPORTS 4 |
11日(月) | 後9:00〜10:00生 | 休息日 第1~第9ステージ | J SPORTS 4 |
12日(火) | 後8:55〜深1:30生 | 第10ステージ | J SPORTS 4 |
13日(水) | 後8:55〜深1:30生 | 第11ステージ | J SPORTS 4 |
14日(木) | 後8:55〜深1:30生 | 第12ステージ | J SPORTS 4 |
15日(土) | 後8:55〜深1:30生 | 第13ステージ | J SPORTS 4 |
16日(金) | 後8:55〜深1:30生 | 第14ステージ | J SPORTS 4 |
17日(日) | 後7:35〜深1:45生 | 第15ステージ | J SPORTS 4 |
18日(月) | 後8:55〜深1:30生 | 第15ステージ | J SPORTS 4 |
19日(火) | 後9:00〜10:00生 | 休息日 第10~第16ステージ | J SPORTS 4 |
20日(水) | 後8:55〜深1:30生 | 第17ステージ | J SPORTS 4 |
21日(木) | 後8:55〜深1:30生 | 第18ステージ | J SPORTS 4 |
22日(金) | 後7:35〜深1:30生 | 第19ステージ | J SPORTS 4 |
23日(木) | 後7:35〜深1:30生 | 第20ステージ | J SPORTS 4 |
24日(金) | 後10:45〜翌4:00生 | 第21ステージ | J SPORTS 4 |
25日(土) | 後9:00〜10:00生 | 第17〜第21ステージ | J SPORTS 4 |