バルセロナのカンテラ(下部組織)
バルセロナのカンテラは選手育成機関として、素晴らしい環境を持ち、サッカーの技術だけではなく、人間としての育成にも十分にサポートしている機関です。
バルセロナのカンテラ出身の選手は、メッシはかなり有名ですが、イニエスタ、シャビやプジョル、ピケなどの育成の実績があります。
FIFAのバルセロナに対する制裁
2014年からのFIFAのバルセロナに対する制裁は以下でした。
- 規約違反の選手の公式戦出場禁止処分
- 移籍市場参加禁止
- 罰金処分 45万スイスフラン
バルセロナの対応
CAS(スポーツ仲裁裁判所)に異議申し立てをしますが、CASは申し立てを破棄、FIFAの処分を支持するとの判断します。
制裁の理由
FIFAが定めた移籍条項第19条の規定にバルセロナが違反
移籍条項第19条「未成年者の国際移籍を禁止する」、つまり18歳未満が原則として国際移籍は禁止しているということです。それには例外として以下の3つのケースがあります。
- 両親がサッカー以外の目的で引っ越した場合
- 16歳以上18歳未満で、かつその移籍がEU・EEA内である場合
- 自宅が国境から50㎞以内、隣国のクラブハウスも国境から50㎞以内(自宅からクラブハウスまで100㎞以内)にあり、両国のサッカー連盟が承認した場合
規約違反が発覚した経緯
2013年、バルセロナのカンテラに所属する当時15歳のイ・スンウ(韓国人)が規約違反だという匿名の告発があり、FIFAの調査によりその事実が発覚します。その規約違反により、6人の選手の公式戦出場禁止という処分が行われました。
2014年、バルセロナは、更に数人の公式戦出場停止を決定。この中に久保建英君が含まれていました。
久保建英君はバルセロナの公式戦に出場できなくなり、2015年からFC東京U-15むさしに活動の場を移すこととなりました。
イ・スンウ選手は、規制が解ける2016年1月に18歳になり、バルセロナに再登録されました。そして久保建英君も、18歳になる2019年にはバルセロナに復帰が内定したという報道が流れています。
FIFAのレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードに対する制裁
2016年1月、FIFAのレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードに対する制裁は以下でした。
- 16年夏・17年冬の補強禁止処分
- 罰金処分(アトレティコは90万スイスフラン、レアル・マドリーは36万スイスフラン)
制裁の理由
FIFAが定めた移籍条項第19条の規定に違反
違反の内容は以下でした。
- RFEF(スペインサッカー連盟)を通してしかるべき登録をしないまま選手を試合に出場させた。
- スペインで初めて選手登録をする際、もしくは他国からの国際移籍において、規約に定められた条件を満たしていない選手をチームに登録した。
- RFEFへの報告なしに、FIFAがスクールとみなしているカンテラ(下部組織)のチームで選手をプレーさせた。
FIFAによれば、アトレティコは07〜14年、レアル・マドリーは05〜14年の間に、18歳未満の選手の国際移籍に関して、上記の規約違反を複数犯してきたという。具体的には、アトレティコは183人が調査の対象となり、うち規約違反は54人。
レアル・マドリーは調査対象が39人、うち8人が規則違反とみなされている。
中井卓大君の場合
2015年、FIFAから求められたカンテラに所属する18歳未満の51選手に関する資料を全て提出し、制裁を逃れ、中井卓大君の移籍も合法だと判断されたとこのことです。
海外で活躍するサッカー選手
中井君や久保君のように、海外で活躍する日本人選手を一覧にしました。
16-17シーズン 1995年生まれ以降
16-17シーズン